外壁塗装の費用の決められ方、そして費用相場について本記事では解説をしています。
本記事を閲覧いただく方の中には、外壁のメンテナンスの重要性につていご理解いただいている方もいらっしゃると思います。
そして、塗装施工費用は決して安いわけではありません。
よく聞く例として、30坪程度の一般的な住宅では、塗り替え工事にかかる費用の相場は100万円程度などといわれ、“家の広さ“塗料のグレード”により費用は大きく変わります。
現在に塗装業者に依頼することをご検討されている方に、費用の内訳を理解いただき、“適切な施工” “悪徳業者に無駄な費用を支払わない” 対策の参考にしていただければと思います。。
外壁塗装の費用は塗装面積で決まる
外壁塗装の費用を決めるのは塗装面積です。外壁の面積を計算から導き出し、そこから塗装をしない面積を引いた値が塗装面積となります。
しかし、このやり方で数値を導き出すのはとても面倒なので、以下のような計算式を使うと簡易的な塗装面積を出せるので参考にしてください。なお、1坪は3.3㎡。一般的に使われている1.2を係数とします。
計算式
延べ床面積（㎡）×係数1.2＝塗装面積（㎡）
※係数は1.1～1.7くらいと幅があるが、最も一般的な1.2を使用
例）平均的な家が30～40坪なので今回は40坪で計算
延床面積（㎡）×1.2＝塗装面積（㎡）
1階20坪、2階40坪、合計40坪の2階建て住宅の場合
延床面積＝40×3.3＝132㎡
132×1.2＝158.4㎡
塗装面積は158.4㎡ となります。
塗装面積が広くなればなるほど、塗料をたくさん使うことになりますから、当然、お金もかかることになります。
40坪の戸建て住宅の場合、外壁と屋根をあわせて塗装する費用の相場は80～130万円程度ですから、外壁塗装費用＋30万円程度と見込み、合計費用は110～160万円で見込んでおけばOKです。
外壁塗装の坪数ごとの費用の相場
外壁塗装の坪数から見る相場の価格です。業者や塗料の種類などでも価格は変わってくるので、あくまでも参考程度にしてください。
| 坪数（延べ坪） | 塗装面積 | 費用の相場 |
| 10坪 | 40㎡ | 20～40万円くらい |
| 20坪 | 79㎡ | 40～70万円くらい |
| 30坪 | 119㎡ | 60～100万円くらい |
| 40坪 | 158㎡ | 80～130万円くらい |
| 50坪 | 198㎡ | 100～160万円くらい |
※延べ坪とは1階・2階・3階と建物の各階床面積をすべて足したものです。1階20坪・2階が10坪の家だとしたら、30坪のところを見ればいいということです。
塗料の種類による外壁塗装の費用の相場
外壁の塗装の値段が大きく変わる要因の1つが塗料の種類・グレードです。長持ちする塗料ほど、値段・相場が高いです。
| 塗料の種類 | 耐久年数 | 施工単位 |
| アクリル系塗料 | 6～8年 | 約1,200～1,800円/㎡ |
| ウレタン系塗料 | 5～8年 | 約1,200～1,500/円㎡ |
| シリコン系塗料 | 10～12年 | 約1,800～2,500円/㎡ |
| フッ素系塗料 | 15～20年 | 約2,600～3,500円/㎡ |
※下塗り含まいない合計2回塗装の値段。
※使用する塗料のグレードによって平均費用は変動いたします。
塗料の特徴につてい
外壁塗装の塗り替えは、塗料により費用が大きく変わります。それぞれ特徴が違います。
そして最近は、ハイブリッド塗料と呼ばれる機能性塗料も外壁塗装に使用されています。
アクリル塗料
現在は住宅の外壁塗装にはほとんど使われていません。6〜8年ほどと耐久性があまり良くないことがその理由です。1㎡あたり1,200円〜1,800円程度で非常に安い製品もあります。
ウレタン塗料
一昔前まで、戸建て住宅の外壁塗装によく使われていた塗料です。5〜8年ほどと、そこそこの耐久性を備えます。1㎡あたり1,200〜1,500円ほどととてもリーズナブルなので、外壁の塗り替えを頻繁に行うのであれば、選択肢としてもよいでしょう。
シリコン塗料
今一番スタンダードな戸建ての塗装で使用されている塗料です。耐久性は（10〜12年）、そしてコストも1㎡あたり1,800〜2,500円程度で、とてもバランスがとれている塗料となります。
フッ素塗料
樹脂にフッ素を採用することで、長期的なメンテナンスフリーを実現する塗料です。耐久性は（15〜20年）となり、1㎡あたり2,600〜3,500円程度。
外壁の色が気に入っていて、耐久性を長く保ちたい方にはおすすめです。
塗装費用安い＝優良塗装ではない
ここまでの説明でもおわかりかと思いますが、塗料のグレードを下げたとしても、トータルコストが安くなるわけではありません。外壁塗装の塗り替えメンテナンスは、定期的に行わなければならないものです。価格の安いウレタン塗料やアクリル塗料は耐用年数が短いため、外壁も頻繁に塗り替えなければなりません。シリコン塗料はアクリル塗料の倍から3倍も耐用年数が長いので、この間、塗り替えメンテナンスを行わなくてもよいので、長期的な視点では、シリコン塗料のほうが、コストパフォーマンスに優れることになります。
外壁塗装の費用を相場よりも安くするコツ
外壁塗装工事を安くする方法は5つあります。
・相見積りで見積りを比較
・地元密着・自社施工の業者を選ぶ
・リフォーム助成金や補助金、火災保険など使えるものを使う
・工事を冬や梅雨に行う
・屋根塗装も同時に依頼する
外壁塗装を業者に依頼する際いくつかのポイント抑えておくと、定価より安く施工依頼をできる可能性があるかもしれません。安ければ良いわけではないですが、品質価値以上の費用を払わないためにも次の情報を参考にしてみてください。
①チラシやキャンペーンを利用する
塗装業者は、定期的に割引特典を行っていることがあります。
例としては
・新春、初売りキャンペーン
・周年キャンペーン
・年末キャンペーン
などになります。
これらキャンペーンを行うのは、閑散期の集客目的やブランディングを兼ねた周知活動がメインになりますが、お客様にとっては特にデメリットもなく、多くのメリットがある状態での施工依頼が出来るタイミングになります。
チラシ特典の注意点
塗装業者が配布しているチラシはメリットがありますが、総合リフォーム店や家電店が配布しているチラシは直営店でないことが多いため、実際の工事費用が安くなるという可能性は低いです。
②住んでいる地域によって、自治体から助成金や補助金がでる場合もある
「住宅リフォーム資金助成」や「省エネ住宅改修補助金」などがあります。各自治体によって条件が大きくちがうので、ホームページなどで確認してみてください。台風や大雨などで外壁に被害があり、塗装を行う場合は火災保険が適用される場合もありますので、当てはまる可能性の方は保険証の確認をして、保険会社に連絡してみると良いと思います。
助成金や補助金の注意点
同一市内の登録業者でないと対応ができません。
また、申請できる期間と母数に限りがあるため、必ず助成金や補助金が活用できる訳ではありません。
そして、市によって補助金の金額は変わりますので、登録業者に内容を確認してもらうようにしましょう。
③火災保険を活用する
建物の劣化状況に応じて、火災保険などが適用される場合があります。
ご自身で入られている保険内容を確認し、自然災害に対する保険内容の場合は申請し、保険が適用される可能性があります。
火災保険を活用する際の注意点
火災保険申請専門業者のなかには、
「降りた金額の内の〇％を支払う条件」
「必ずその業者が施工する条件で他社に依頼した場合は費用を取られる」
などの、制限をつけてくる業者もいます。
この様な業者は、あくまで申請をするだけの業者になるので施工に対する知識やノウハウは無いので注意しましょう。
④工事を冬や梅雨に行う
これは一見、工事に向いていない時期と思われることが多いため、費用が高くなるのではと認識している方もいらっしゃいますが、
工事量が集中しないため、比較的費用も安くなる傾向があります。
また、技術力の高い職人さんが対応してくれる可能性も高くなります。
工事を冬や梅雨に行う注意点
雨や雪などにより作業が中断しやすく、工事期間が長くなってしまう可能性があります。気温や湿度によって工事の品質に影響が出るため管理が徹底されている業者を選ぶ必要があります。
⑤近隣の方と同時に施工する。または紹介をしてもらう
同じエリアで建設した時期が近い戸建ての場合、工事を必要とする時期や劣化状況が重なるため、近隣の方と同時に依頼することで費用が抑えられる可能性があります。
このような状況で費用が抑えられる理由としては、主に管理の負担が軽減され効率化が出来るため、同じ施工内容でもコストを抑えられます。
また、お客様にとっても近隣で同じ業者が同じような施工を行っているため、不安要素も緩和されることが多いです。
近隣の方と同時に施工する際の注意点
飛び込み営業に注意が必要です。
飛び込み営業を行う業者の中には、お客様の不安を煽り、虚偽の報告を行い、無理やり工事を施工してくる業者もいます。
最悪のケースとしては、屋根の上に上がり、わざと破損させ契約を結ぶ事例などもありました。
外壁塗装費用が適正価格でなくなるケース
費用については上記内容を参考にしていただき、次に適正価格ではなくなるケースについて説明します。
下請け業者が入り中間マージンが発生する
塗装施工業者には「雇用の固定費を抑え、料金設定を自由にし、うまく利益を出す」元請け業者などがいます。
考え方はいたってシンプルで、「施工に掛ける費用＜業者の利益」を優先させる形になります。この時点で適正価格では無くなり、適切な塗装施工は行われません。
業者選びの際には、自社施工で中間マージンが発生しない業者を選ぶようにしましょう。
塗料の塗る回数を少なくし、不適切な施工を行う
塗装の回数を減らすのは、よくある悪徳業者の施工方法になります。塗料は適切な量を適切な回数塗装することで耐久年数を確保できます。
しかし利益を上げるために、塗料を薄め使用したり、塗料の塗る回数を減らしたりし、施工を行う業者も稀に存在します。
信頼できる業者かを確認するために、ショールームなどに足を運び直接営業担当に相談し、塗る回数や使用缶数の管理方法などヒアリングし対策を行いましょう。
見積もりを細かく記載しない
外壁塗装業者に見積もり依頼をした際、業者によって提示する内容が変わるケースがございます。
数量を記載し、㎡単価で出す業者と外壁塗装工事一式表示する業者がいます。一式表示の場合は施工範囲が不明確なため、後々トラブルに繋がることが多いです。そのため、外壁や屋根などの主要範囲の一式表示の業者には注意が必要です。
また、“その説明も詳細に行ってくれるのか？簡潔にするのか？”によって、お支払いする費用がどのように使われ施工されるのか明確化されます。
見積もり内容の内訳について知っておくことと、2社以上に見積もり依頼をし比較をするなどで対応しましょう。
まとめ
本記事をご愛読いただきまして誠にありがとうございます。
外壁塗装の費用の計算のされ方＆相場＆適正価格についてお話ししてきました。
外壁の塗り替え工事は、住宅に長く住み続けるために欠かせない、定期的なメンテナンスです。そのサポートをしてくれるのが塗装業者です。
適切な施工を行う、優良業者を見極めることが、結局は適正価格で外壁を塗り替える鍵になります。
また、本記事を公開いたしました、八王子市の外壁塗装業者「ぬりかえ専門館」では
完全自社施工で、お客様の住まいを少しでもより良い形にするために日々塗装を行っております。
塗装費用以外の些細なご質問でもお気軽にお問い合わせください。
