外壁塗装を行う際、戸建てには足場が立ち、業者が出入りすることから、近隣の方へのご迷惑も考えると施工の期間を「可能な限り早く完了させたい。」
または、「施工の期間が短い業者は技術力のある業者」と思われる方は少なくないと思われます。
しかし同時に「外壁塗装ってどのくらいの期間が適切なのだろう?」と気にもなりますよね。
実際外壁塗装の期間内には、外壁屋根の高圧洗浄やその乾燥時間、施工箇所の養生や補修、使用する塗料の乾燥時間など、塗装を行ってる以外の期間も含まれるため、
どのくらいの施工期間が適切なのか判断するには、そういった全ての作業も加味して判断する必要があります。
この記事では、外壁塗装に関する施工期間の平均日数から、作業工程ごとにかかるボリューム、また、施工期間に関する説明だけで判断できる優良業者か悪徳業者か?の基準などを紹介していきます。
目次
戸建てやアパートの外壁塗装期間の平均
まずはじめに、外壁塗装の平均期間は、10~14日が一般的になります。
また、アパートの場合は、2〜3週間です。
そしてこれら期間には、足場を組む・養生を行うなどの塗装前の準備や塗装後の片づけなども含まれます。
トラブルなく施工が進めば7~10日程度で戸建ての外壁塗装は完了しますが、塗装にはイレギュラーが良く起こります。
なので実際は、約3~4週間くらいの施工期間を見込んでおくこととストレスなく外壁塗装が行えるでしょう。
また、この期間はあくまでも平均で、この後説明する様々な問題で工期が長くなってしまう可能性も充分にあるのです。あくまで参考程度に確認しましょう。
予期せぬトラブルで外壁塗装の期間が伸びることがある。
梅雨の時期や湿気が多い時期には、そもそも塗装がおこなえなかったり、塗った塗料がなかなか乾燥せず、施工期間が1ヶ月以上の時間がかかってしまう場合もあります。
しかし、塗装に時間がかかるからと言って品質が下がる訳ではありません。
品質が下がるのは乾燥時間の確保が不適切である場合です。
梅雨などの湿度が高い時期でも、しっかりと塗料が乾燥する時間を設ければ問題ありません。
また、外壁の劣化箇所が多かったり、範囲が広い場合は、それだけ補修の工数がかかるため、施工期間が伸びることがあります。施工の期間が伸びた際は、塗装業者とヒアリングを行い、施工の期間が伸びた理由を適切に説明してもらうようにしましょう。
外壁塗装の施工工程とかかる施工期間の平均
冒頭で触れた通り、外壁塗装は塗装をするだけではなく、品質を担保するための準備期間も含まれます。そしてそれぞれの工程には、それぞれの施工時間が必要となるため、塗装工事が行われる基本の流れから作業時間をご紹介いたします。
- 足場設置前の現地確認 【1日※1時間ほど】
- 足場の設置【1日】
- 高圧洗浄【1日】
- 下地処理【1日】
- 屋根塗装【3日】
- 養生【1日】
- 外壁塗装 下塗り→中塗り→上塗り【3日】
- 付帯部塗装【3日】
- 完了検査・まとめ【1日】
- 足場解体【1日】
外壁塗装の施工期間で差が生まれるケース
外壁塗装の施工期間の目安は、10日〜14日が平均の目安ですが、トラブルなどに関係なく、施工内容や業者によっては多少期間に差が生まれるケースがあります。
具体例を元に、仕方がない例と、注意すべき例をご紹介いたします。
使用する塗料によって乾燥時間が変わるため
各塗料によって、乾燥時間は違います。
近年、耐用年数が長く品質のよい塗料がリリースされるようになったと同時に、特殊な塗料のためメーカーが推奨する乾燥時間が長くなっている塗料もあります。
そのためメーカーで定めている乾燥時間を守らないと、塗膜の剥がれが起こったりなどの不具合が起きてしまいます。
塗装面積の大きさによって施工時間が変わるため
大きな戸建やアパートになると、塗装面積が広くなるため時間もその分かかります。
基本施工する面積が広くなると、現場に入る職人の数が増えるため、期間にそこまで大きな影響は発生しませんが、塗装面積が少ない戸建てと比べると塗装効率が落ちるため、どんなに現場の管理力を向上しても少しは施工期間が伸びるケースが多いです。
【注意!】業者の手抜き工事による施工期間の短縮
外壁塗装では、古い塗膜の剥離やクラックの修復、表面の洗浄など、下地処理が非常に重要です。手抜き工事ではこの工程が省略されたり不十分に行われたりすることがあり、塗膜の剥がれや浮きなどの問題が発生する可能性があります。
下地処理を適切に行ったのち、外壁材を保護するために外壁塗装は「下塗り・中塗り・上塗り」の三段階で塗装を行うことで、塗膜の剥がれや浮きを防止することができます。それぞれ段階ごとに、適切な塗料濃度と適切な乾燥時間の確保が重要になり、塗料を薄めて使用したり、乾燥時間を守らず塗装をしたりすることが代表的な手抜き工事です。
また、手抜き工事をしてくるような業者は、安価な低品質の塗料を推奨してくる場合があります。成約が欲しいがために、安い塗料で安い見積りを提出してくるような業者には注意が必要です。
施工期間で分かる?優良業者か悪徳業者か
ここまで説明したとおり、外壁塗装には一定の時間がかかります。そして耐久性を担保するために塗装期間を短縮することはできません。
足場架設・高圧洗浄・下地処理といった様々な準備段階も加味すると施工期間の提案内容だけでも優良業者なのか?の判断がつく場合があります。
ここからは業者いい悪いを判断するために確認しておきたい施工期間についてご紹介いたします。
施工期間が短すぎる場合や長すぎる場合は注意
天候に恵まれたとしても、最低7日間はかかります。
7日以内で済む工事を提案してくる業者には注意しましょう。
理由はこれまでに説明した通り、重要な工程を飛ばしたり、手抜き工事をしている可能性が高いからです。
なぜ、これだけの施工期間がかかるのか?説明出来ない業者には注意
使用する塗料によって施工期間は異なるため、優良業者はその点について適切な説明を行います。
実際に、優良業者は「塗料の種類と特性」「工程ごとの時間配分」「天候条件への対応策」といった説明を確実に行い、その理由も分かりやすく紹介されます。
説明ができる=塗装に関する知識が豊富であることの証明にもなるため、優良業者の判断基準として設けることができます。
足場・養生・高圧洗浄は技術力によって時間短縮されることもある
平均的な施工期間よりも日数が短縮されるケースも多くはありませんが存在します。
具体的には「足場の組み立て」「養生」「高圧洗浄」などの作業は、業者の技術力によって差が生まれ、施工期間が短縮される可能性があります。
ただし、早く正確に作業を行うことが大前提であり、早くて雑な作業はかえって施工の品質低下や現場の安全性の欠如に繋がります。
また、お客様からしては常に現場を監視し、職人さんの技術力について確認する事は難しいです。
なので、職人の技術力によって施工の期間が短くなることはうれしいことですが、大切なのは丁寧さと正確性なので、作業スピードはあまり重要項目として期待しないようにすることがお勧めです。
「いつ、どんな施工を?どのくらいの期間をかけて?」を知れる報告完了書の重要性
報告完了書には、実際に行われた各工程や全体の施工期間が明記されます。
お客様に対して施工内容や、期間を明確に伝える重要な文書です。
どのような施工が行われたかを把握でき、工程の進捗や品質の管理がしっかりと行われているかを確認する事ができます。
まとめ
外壁塗装にかかる施工期間について解説してきましたが、いかがでしたか?
外壁塗装は、基本的に10~14日くらいはかかる工事です。
それ以上に短い工期で見積を提出してくる業者には注意しましょう。
見積書を取り、工期や費用の内容を確認し、見積書の詳細な内容を比較し業者を選びましょう。