外壁塗装を行う際、どの様な色が合うのかイメージがわかず、多くの方が悩まれます。
そこで施工間に、カラーと素材感のイメージをつけさせるのに活用されるのが塗り板と色見本になります。
塗り板と色見本はとても外壁塗装の参考になるとても優秀なアイテムですが、
施工完了後の塗料が完璧に乾燥した外壁を、色見本だけでは100%イメージすることは難しく、「想像の色と違った。。」などなるケースも少なくありません。
また、色選びに関して自分の好きな色だけで選んでしまうと近隣との調和などからオリジナル感が失われる可能性もあるので、様々な考慮をしなければいけません。
仕上がり後に納得出来る塗装にするために、今回は「塗り板」や「色見本」の紹介と、参考の仕方・確認すべきポイントなどについて解説していきます。
目次
外壁塗装の打ち合わせで確認できる色見本
色見本とは、上記画像の様な多種類の色を分類整理したものになります。
外壁塗装の塗料色以外にも「布地」「紙」などの色選定にも使われるため、様々な業種の方が活用しています。
日本塗料工業会の色見本
日本塗料工業会が販売している色見本は、全ての色のサンプルを確認できます。
公式サイトから一般の方でも購入が可能です。
ポケット版2,862円、ワイド版18,489円。
日本塗料工業会とは
塗料の環境・安全の情報収集・提供、塗料の需要などに関する調査や研究を行うことにより、塗料工業の健全な発展をはかり、わが国の産業及び経済の発展に寄与することを目的とし活動している団体です。
一般社団法人日本塗料工業会 | トップページ - www.toryo.or.jp |
塗料メーカーがカタログに挿入している色見本
各塗料メーカーがカタログに挿入している色見本は、その塗料で使用することができる色になります。
普通の印刷ではないため、実際に塗装した際の発色に近くなるように作られているのでかなり正確です。
しかし、その分時間が経つにつれ色褪せしてしまうため、カタログには有効期限が決まっています。
色見本の確認だけでは不十分?塗り板もチェックすべき理由
色見本では、豊富な色から好みの色を探しあて、塗装業者の担当者とイメージのすり合わせをすることが可能です。
しかし、実際に「使用する塗料では指定した色が無い場合」や「施工完了後イメージと少し違う。。」と言ったケースもあります。
リアルな色・材質・艶などを確認するためには塗り板のサンプルも確認しましょう。
塗り板とは
塗り板とは、塗料メーカーが作成している指定した色で試し塗りしてもらったA4サイズの板です。
塗り板の特徴
実際に使用する塗料なので、色見本ではイメージができない
艶感などがリアルに確認できるため、仕上がりに一番近いイメージを掴むことができます。
塗り板の注意点
費用が発生する場合があります。制作期間も数日かかります。
その他にも、室内で見るのと屋外で確認するのでは若干印象が異なります。
塗り板の注文方法
塗装する大まかな色・塗料が決まり次第、営業担当を通じメーカーへと依頼をかけます。
その際に対応出来るかの可否と対応可能となったさいには日数・料金などを確認しましょう
【応用編①】色見本・塗り板以外でも確認しておきたいこと
色見本や塗り板を確認できたからと言って100%イメージ通りに塗装できるわけではありません。様々な観点で注意することがあるので紹介していきます。
近隣との景観、調和
地域では、景観を守る為に周辺との調和が規制されている自治体もあります。
その場合範囲内での色選びをすることになります。
また、周りの景観や雰囲気などと合わせた色選びも大切です。
近隣住民の反感を買う様な色選びをしてしまうとトラブルに巻き込まれる事になれば
色の塗り直しで余計な出費がかかります。
外に出て、近所の建物を見て町に馴染む色を探してみることも大切です。
周りの景色になじむ色を探してみてください。
日当たり、湿気、排気ガスなどによる外的影響
日当たりの良い外壁は色褪せが起こり、湿度の高い部分はカビやコケが発生しやすくなります。
そして、大通り沿いや高速道路が近くになるなど車が頻繁に通る場所などは排気ガスや埃などによる外壁の汚れが目立つケースもあります。
日当たりの良い場所
日当たりの良い場所では「色褪せ」がしやすくなります。
また、赤や青などの原色に近い鮮明な色は色褪せが目立ちやすく、色褪せしやすい色となります。
湿度・湿気が高くコケが生えやすい場所
一方日当たりも悪く湿気が溜まりコケなどが生えやすい場所は、艶ありの塗料を使用することで、コケなどが生える心配は少なくなります。
その他にも、モルタル外壁はコケが生えやすく、サイディング外壁はコケが生えにくいなどの外壁そもそもの材質で問題を解決できる可能性もあります。
排気ガスなどによる汚れやすい場所
車が頻繁に通る場所などは排気ガスや埃などにより、外壁の汚れが目立ってしまうケースがあります。
そういった汚れは薄茶・黄土色・薄緑系という中間色のため、目立ちやすい色となるのは「白や黒」です。
逆にグレー系やクリーム色などは汚れが目立ちにくくなります。
【応用編②】施工完了後イメージを高める『カラーシュミレーション』
外壁色の色選びでは、見本色・塗り板の活用、そして様々な外的要因を考慮する必要があると説明してきました。
更に、施工後のイメージを高めるためにはカラーシュミレーションを行いましょう。
カラーシュミレーションとは
お客様のお家の写真をパソコンに取り込み、パソコン上で様々なカラーパターンをシュミレーションできます。
業者によっては二色パターンなど様々なカラーシュミレーションを何パターンでも行うことができます。
ぬりかえ専門館のカラーシュミレーションは何パターンでも作成可能バナー
【応用編③】業者が持つ施工事例も参考にしよう
最後に、一番の外壁塗装施工後の見本となるのは、実際に施工した過去の事例を元に現場で確認することです。
施工事例が豊富か?も確認できる
施工事例がたくさんあることはそれだけ、実績がある証明にもなります。
そして理想としている色で施工を行った実績があれば、実際に現場へ行き確認することをおすすめします。
なぜ、現地まで確認した方がいいのか?
見積依頼、または現地調査を行った業者で、理想としているカラーでの施工事例があった場合基本写真を保存されているので確認ができます。
しかし、実際に現地に行って確認した方がいい理由は2つあります。
全体感を確認できる
色見本・塗り板・写真データの確認で限りなく近いイメージを想像することは可能かもしれませんが、100%理想の仕上がりにすることは難しいです。
理由は、色見本・塗り板・写真データで確認できるのは、一部分でしかないためです。
全体像を見ることで色の印象は変わります。また、天候によっても印象は変わります。
営業担当者と施工の流れなども確認できる
実際にそこの現場ではどのような施工を行ったのか?などヒアリングすることで、その業者の施工が信頼できる優良業者なのか?確認することができます。
まとめ
外壁塗装の色見本は様々な種類があります。
お家を一度塗って気に入らないからまた塗り替えるわけにはいきません。
「数十年に一度の外壁塗装せっかくならとことんこだわりたい!」方は
現地に行くなど全体の雰囲気などを確認することで施工後の相違を無くすことができます。
また、営業担当とのカラーの打合せをしっかりと行うことが大切です。