屋根は外壁と違い、直接自然災害を受けているため劣化も早いです。
屋根塗装の際に、しっかりと乾燥時間を守らないと耐用年数が極めて短くなってしまい、早期剥離を引き起こす場合があります。
そこで、この記事では屋根塗装の乾燥時間について解説いたします。
目次
屋根塗装時の乾燥時間の重要性
屋根塗装の塗装は段階ごと下塗り→中塗り→上塗りと工程がありますが、1工程ごとの乾燥時間を守らないと、屋根塗装に多くの不具合をもたらしてしまいます。問題を防ぐためにも、1工程ごとの乾燥時間は非常に重要になるのです。
乾燥時間が確保できないと起こる不具合
乾燥時間を早めてしまうとどうなるでしょう。
早く終わらせて欲しいと言う気持ちが出てきてしまうかもしれませんが、乾燥時間を確保せず次の行程に移った場合、このような最悪の事態が起きてしまいます。
・急激に色褪せる、艶がなくなる
・耐用年数が半分程度しか経過していないのに、水切れが悪くなった
・塗り替えてまだ間も無いのに、外部機が汚れやすくなった
・塗膜にひびが入り始めた、剥がれ始めた
屋根塗装の乾燥時間の決め方
乾燥時間は、塗装時の環境や塗料によって決まってくるのです。詳しく解説していきましょう。
温度と湿度で乾燥時間を決める
乾燥時間は製品ごとに異なりますが、施工した日の温度と湿度によっても大きく変化します。
例えば、夏のように気温が高い時期であれば数時間程度、冬のように気温が低い時期であれば約1日と差があります。そのため、外壁塗装は春から秋が向いていると言われています。5〜10℃では8時間以上とされ、30℃では2時間以上が目安になります。
寒いと長い
暑いと短い
使用する塗料で乾燥時間を決める
塗料には、アクリル系から無機質塗料まで多種存在し、乾燥時間は使用する塗料でも異なります。
注意!塗装の乾燥時間が長ければ良いわけではない!
例えば「塗装後3時間以上乾燥させ7日以内に次の重ね塗りをしてください」と、塗料の説明文に記載されている事があります。
これは乾燥させ過ぎたらダメというよりも、密着力の高い塗料の場合、乾燥時間を記載以上にさせてしまうと埃や塵などが付着してしまい塗装に適さなくなるという意味なのです。
【実例】塗料ごとに乾燥時間が変わる
ここからは塗料ごとの乾燥時間をご紹介します。
水性塗料と油性塗料での乾燥時間の違い
塗料には、水性・油性の2種類があり、それぞれの乾燥時間も異なります。
水性の場合、希釈剤が水である為、状況によっては油性よりも乾燥に時間がかかる場合があります。
塗料の乾燥段階
塗膜の乾燥には段階があり、それによって次の工程に進めるかどうかの判断をします。
[第1段階]指触乾燥
指の腹(爪でないことに要注意)で塗装面に軽く触れた際、塗料が付着しないごく初期の乾燥状態。この段階での重ね塗りは不可。
[第2段階]半硬化乾燥
塗装された面を軽く擦っても、跡がつかないくらいに乾燥している状態。重ね塗りが可能。
[第3段階]硬化乾燥
指の腹(爪でないことに要注意)で塗装された面を圧迫しても、指紋が塗膜に付くことがない乾燥状態。表面だけでなく、内部も大分乾燥が進んだ状態。
[第4段階]完全乾燥
文字通り、塗装された面の乾燥が表面だけでなく内部まで進み完全に乾いた状態。
まとめ
いかがでしたか?
乾燥時間はとても重要で仕上がりに影響してきます。気温や湿度、また塗料によっても乾燥時間には差があります。
施工不良等が起きない為にも、事前に業者へ乾燥時間を確認しましょう。